絵本「ないた あかおに」

「ないた あかおに」
偕成社
 文・はまだ ひろすけ  え・いけだ たつお  

絵本『ないたあかおに』の内容紹介(あらすじ) - はまだ ひろすけ、いけだ たつお | 絵本屋ピクトブック

2月3日は節分ですね。節分とはその漢字の通り「季節の分かれ目」という意味です。2月4日は立春となり、暦の上では春ということになります。昔から季節の変わり目には体調を崩す、良くない事が起きやすいと思われていたようで、鬼や邪気を追い払う為に豆をぶつける、という意味で広まったのが豆まきだそうです。大切な作物であった大豆には、穀物の霊が宿っていて、その力が悪霊をしりぞけると、昔の人は考えていたのですね。
というわけで、節分が近づくと本屋さんの絵本コーナーには、鬼の絵本がたくさん並び始めますが、
紹介したい「ないた あかおに」というお話は私が子どもの頃からある絵本で〝はまだ ひろすけ”
さん作の名作絵本です。

人間と友達になりたいと思っていた心優しい鬼、赤鬼。でも、やっぱり鬼なので人間たちは怖がって近づいてはくれず、どうしたものかと悩んでいると、そこへ友達の青鬼が訪ねて来ます。元気のない友達の様子に一肌ぬいでひと芝居打ち、そのために青鬼は長い旅に出ることになり、赤鬼とはしばらく会えなくなってしまいます。人間たちと仲良くなれた赤鬼が悪者役を演じた自分と仲良くしている事を人間に見られてはいけないと青鬼は旅に出てしまうのです。置手紙を読んだ赤鬼は青鬼の深い友情に涙して、このお話は終わります。

子どもの頃、読んでもらった後に、布団の中できっとまた二人は会えたよね。青鬼の誤解は解けたよね、等々…続きを想像しながら眠ったのを覚えています。
現実にはなかなかできる事ではないけれど、二人の鬼の感情に移入して色々な思いがあふれ感銘を受け、本当はどうしたら一番良かったのかなとか、考えさせられます。でも、この考えることこそが、子どもの心を成長させてくれるのだと私は思います。人の気持ちになって考える、もし自分だったらとおきかえて想像する、そこに思いやりが生まれ、想像力が育っていくように思います。

絵本「十二支のはじまり」

十二支のはじまり
教育画劇 岩崎京子・文 二俣英五郎・画

十二支のはじまり

日本には、生まれた年によって決まる干支と呼ばれる動物の名前があります。
「ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い」 って、小さな子どもにこれだけ伝えても何の事やら…ですよね。
お正月に親戚が集まったりして、「何年生まれ?」って聞かれる事もあるのでしょうが、子どもにとっては、不思議以外の何物でもないでしょう。

「しょうがつのあさ、ごてんにくるように。
きたものから 十二ばんまで じゅんばんに 一ねんずつ、そのとしのたいしょうにする。」
という神様の言葉に動物達は大騒ぎ。というお馴染みのストーリーですが、
動物達の順番がどのように決まったのか、人間には身近な猫がどうして入っていないのか、等がわかりやすく丁寧に描かれています。
絵の雰囲気も、可愛らしく、神様の御殿も子どもの頃 想像してた感じです。
干支を覚えたり、一年の終わりやお正月に「今年は~年だねぇ」なんてお話をしながら、読みたい絵本です。

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。