絵本「あさえとちいさいいもうと」

「あさえとちいさいいもうと」
福音館書店
筒井頼子 さく
林 明子 え

あさえとちいさいいもうと に対する画像結果

この絵本は、前回ご紹介した「はじめてのおつかい」と同じ 筒井頼子・林 明子さんのコンビで作られた絵本で、発行日を見ると 丁度「はじめてのおつかい」の3年後くらいに作られています。

          

ストーリーは、あさえが家の前で道にチョークで絵をかいて遊んでいたら、銀行に行きたいお母さんにお留守番を頼まれます。更に妹のあやちゃんがねんねしたばかりで、家においてちょっと行ってくると告げられてすぐ、あやちゃんが泣いて起きてきてしまいます。
あさえは、がぜん「お姉さん」を発動して夢中で絵をかき、あやちゃんを喜ばせようとしますが、顔を上げるとあやちゃんがいなくなっています。あさえは妹をさがし、いつも行く公園へ走りました。あやちゃんを心配して走るあさえの気持ちが、絵と一体になって緊迫感を描き出しています。
あさえもまだ、小さな子どもだけれど、あやちゃんのお姉さんとして心配する姿は、小さなお母さんのようです。
お姉さんやお兄さんとして生まれた方なら、一度は経験したことのある思いではないでしょうか。

また、「はじめてのおつかい」同様、この絵本も絵探しが楽しめます。あさえがあやちゃんをさがして走る道の途中には、「はじめてのおつかい」で出てきたおしゃべりおばさんや、サングラスのおじさん、また、最後に出てくる公園にはみいちゃんがいます。
あら、みいちゃんとあさえちゃんは、同じ町に住んでいたのね~なんて、子どもに読み聞かせしながら、楽しい発見をしたのも思い出です。子ども達は、嬉しそうに得意げに、瞳をキラキラさせて、教えてくれました。絵本って、本当に楽しいですね。
                


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