絵本「おべんとうバス」

「おべんとうバス」

ひさかたチャイルド
真珠 まりこ 作・絵

おべんとうバス | 真珠 まりこ,真珠 まりこ | 絵本ナビ:レビュー・通販

2006年に発行された 比較的新しいこの絵本には、保育士時代 本当に本当にお世話になりました。といっても、若い頃ではなく もう後半戦ですけど💦

まだ誰も乗っていない真っ赤なかわいい バス。
「バスにのってくださーい」 そして、次々にお名前が呼ばれます。  呼ばれるのは、お弁当のおかずでおなじみの ハンバーグやエビフライ、たまごやき達 (≧▽≦) 
緑のお野菜や、デザートの果物もみんな一緒にバスに乗り込んで さあ、出発です!

原色で描かれた鮮やかなキャラクター達が、本当に可愛らしく、また、リズミカルに繰り返される会話の文面が、小さな子ども達にピッタリです。
「ハンバーグさーん」
「はーい」
という声に合わせて、小さなおててを上げてくれる 微笑ましい光景が浮かびます。

保育士小道具の一つとして、ペープサートというものがあるのですが、私はこの絵本を題材にペープサートを作り、親子遠足のバスの中などで、毎年見せていました。
絵も色合いも作りやすい題材なもので、大いにお世話になったものです。
コロナ渦以降、遠足や園外保育など、下火になり、子ども達も戸外でお弁当を食べたり、バスに乗って、お友達と出かける事も少なくなり、少し残念な気もしますね。

「おべんとうバス」は、歌も作られていて、お話を歌にして読んでいくこともできます。とっても楽しい歌なので、YouTubeなどで検索してみると、また更に楽しむことができそうです。

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絵本「くつくつあるけ」のほん

「おつきさまこんばんは」
「くつくつあるけ」
「きゅっきゅっきゅっ」
「おててがでたよ」
福音館書店
林 明子 さく

おつきさまこんばんは 福音館あかちゃんの絵本 : 林明子 | HMV&BOOKS online - 9784834006872

大好きな「林明子」さんの絵本、子ども達が小さな頃には何度も何度も読んだ絵本です。だけど、この「おつきさまこんばんは」以外の3冊の絵本が、見当たりません(´;ω;`)
どこにいっちゃったんでしょう。記憶がない…

「おつきさまこんばんは」は、満月の夜に、屋根の上で空を見上げている二匹の猫ちゃんがお月様に「こんばんは」というところから始まります。

生まれてから朝や昼の区別のなかった赤ちゃんが、歩き始め、少しずつ世界や視野が広がり、朝が来て明るくなり、夜が来ると暗くなる、そして眠る。そんな一日のルーティーンが少しずつ出来るようになってくる頃、空を見上げて、雲や雨や星や月に気付く時があるでしょう。
私も、そんな時、よくこの本を真似して「おつきさま こんばんは」って、子どもと一緒に言い合ったものです。子どもはもう それだけでとっても喜ぶのです。

月日は経って、孫が生まれてからも この本に親しみ おつきさまを見た時に「おつかま こんばんは」とたどたどしく言っていたのは、まだ記憶に新しい思い出であると共に、空を見上げておつきさまが笑っていてくれるような平和な毎日こそが宝物だと感じます。
そして、大人になっても、遠い空のお月様を見上げて「あぁ、今日はお月様がきれいだなぁ」と気付くような感受性が豊かな子に育つ気がします。

「きゅっきゅっきゅ」「くつくつあるけ」「おててがでたよ」は、いずれもご飯を食べたり、歩き始めたり、洋服を自分で着ることに興味を持ち始めた子どもに読み聞かせるには、最適な絵本です。

食後に口元をきれいにしたり、靴を身につけるのを嫌がったり、洋服が上手く着れず癇癪を起こしたりする年齢を迎えつつある子どもを前に、時々疲れてしまっていた私は、子供と一緒にこの本を手に取り、あぁそうだ、明日はこうやって遊びながら子どもと接してみようと、思った事がありました。
自分の手や足、目や鼻や口に意識がいくようになり、自分の意思で動かせる嬉しさや、思うようにならないもどかしさを全身で表現する子どもの気持ちを、この絵本と共に、受け止め笑いに変えていきたいものです。
忙しい子育ての合間の、ちょっと心に余裕のある時に、一緒に絵本を見たり、本の中にあるように、
遊びながら、生活の中の様々な事をゆったりとしてみたら、子どもはケタケタと笑いながらしてくれるかもしれませんね。

「きゅっきゅっきゅっ」と口を拭く、「ばあ~」「あれ、おててはどこかな?」と、かくれんぼしながら衣服を着る、「くつくつあるけー」と、靴と一緒にお散歩する、きっと、楽しんで出来るよね。
そんなことを、温かい絵と共に思い出させてくれる、可愛い絵本です。